ゲーム関連サイトを作ろう

このコラムはフリーゲームの関連サイトを運営している筆者が、自分同様ゲーム関連のサイトを 作ってみたいと思う人のために、自分がサイトを設立した時の舞台裏や、 同じゲームタイトルに関する、他サイト様の事例をご紹介しています。    インテックスはこちらです。


14.技術とアイデアのコンボアタック 〜ユーティリティツール


温故知新

ゲームの関連サイトで扱うネタは攻略や交流の為の情報だけではありません。 プログラミングの知識がある人の中には、それぞれのテーマにしているゲーム作品の 専用ユーティリティツールを公開する人がいます。 これがあるとゲーム本体やユーティリティ自身のバージョンアップ、バグ修正の度に、 「What's NEW」に書く更新のネタができます。1度アップロードしただけで終わる場合でも、 ダウンロードしてくれたプレーヤーさんが、その人の定番ツールとして活用してくれたら、 起動の度に、毎回サイトに来て戴くのと同じですから、とりあえず存在感をキープできます。

「便利なユーティリティ」と言うだけなら、他のゲームでも制作される事はありますが、 このサイトで扱っている「DoL」はプレーヤーが考案したテキストベースの専用コードが有ります。 専用コードと言うのは、昔のファミコンソフトの「復活の呪文」の様な物です。 「00v2A4U4Y・・」の様な40文字位の短い呪文がカードゲームのデッキの内訳を表しており、 エンコードすると「No.XX番のカードがX枚で、YY番がY枚」の様な情報になります。 この呪文を他の人に渡すと、相手は瞬時に同じデッキを自分のマシン上に再現し、 自分のデッキ作りの参考にできます。

同じソフトウェアが出力したデータが別のマシンで再利用できるのは、 当たり前と思う人もいるでしょうが、 そのデータが普通の数字やアルファベットのASCII文字になっている事には、 特別な意味があります。ゲームのSaveデータをダウンローダーや、 添付ファイル付きメールで丸ごと誰かに渡すと、所有カードやゴールド、 対戦成績までコピーさせる不正行為になりかねませんが、 この方法だとBBSやチャット画面に一行で呪文を貼り付け、 デッキの情報だけ伝えるコミュニケーションツールとして使えます。 そのためDoLのプレーヤー間では、この「復活の呪文」が公用語の様に利用されています。

昔の「復活の呪文」は、ゲームソフトのカートリッジにSave機能が無かった為、 仕方なく使われていたものですが、このユーティリティを作った人は、 BBSやチャットが多用されるネトゲと「呪文」を組み合わせ、 新しいコミュニケーション手法を産み出しました。 アイデア次第では旧知の技術を使って、おもしろいソフトウェアが作れるという事です。


大切なのは日本語

このサイトでは「DoL」のユーティリティツールを配布しています。 カードデッキ全体のマジックポイントや、パラメーターを集計する為のツールですが、 デッキを定量的に捉えるという発想が今まで無かったので、 多くの反響を戴きました。 ただ作ってダウンロードさせるだけでなく、 考え方や活用方法を提案するレポートを充実させたのが良かったと思います。

フリーウェアの中には、高度で多機能(らしい)のは良いけれど、 マニュアルが不親切で、さっぱり使い方がわからないものが時々有ります。 「無料なんだから丁寧なマニュアルなんて期待するな」と言いたいのでしょうが、 無料だろうと有料だろうと、使えないものは無意味です。 プログラミング言語のバグを無くしても、日本語がバグっていたらユーザーの方が動きません。 少なくとも一般的なコンピューターの基礎知識がある人なら、 読んで分かる様なマニュアルを付けるべきです。 他にも前提となる基礎知識がある場合は「○○な人専用」の様に明示しましょう。

「マニュアルは読まない人もいる」事を言い訳にしてはイケマセン。 読まない人は、その時点でコミュニュケーションを拒絶しているわけですから関係有りません。 コミュニュケーションを拒否している人の事まで意識するのは、 お金が絡んでいて、無理にでも商品やサービスを買わせたい時だけです。



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《誰かやってみて》

アマゾンのネット通販って、これから発売されるトレーディング・ カードの予約もできる様です。発売日に買えなかった経験がある人はイイかも。

ところで、デッキのパラメーターを全部集計するやり方って、 他のカードゲームでは使えないんでしょうかね。 管理人はカードゲームって「DoL」しか知らないんですけど。










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